20. Amaranthus retroflexusとAmaranthus palmeri、Amaranthus hybridus〜穀物として利用されるAmaranthus 4〜

Amaranthus

穀物として利用される種―Amaranthus retroflexus

アマランサスの中には、農耕地や荒廃地に広く分布し、野菜や雑穀として利用されてきた歴史を持つ野生種も存在します。

Amaranthus retroflexus(アマランサス・レトロフレクサス)

茎は成熟すると赤みを帯びた縦線がくっきりと現れ、果実は長さ2mm未満の蒴果で、果実の蓋は裂ければ小さく黒い種子が顔を見せます。

また、この種は英名が示す通り「回転草(タンブルウィード)」を形成することでも知られています。

原産地はメキシコで、温帯バイオームを生育域とします。

若い芽と葉は生のままで食され、メキシコの市場では「Quelite quintonil(ケリテ・キントニル)」というAmaranthusの総称を指す名で、野菜として消費されています。

インドのケララ州では、現地語で「チーラ(cheera)」と呼ばれ、細かく刻んだ葉にすりおろしたココナッツ、唐辛子、ニンニク、ターメリックを加えて炒め合わせる「トラン(thoran)」という料理に利用され、食卓に欠かせない一品として愛されています。

穀物として利用される種―Amaranthus palmeri

Amaranthus palmeri(アマランサス・パルマー)

南カリフォルニアからテキサス州、メキシコへとつながる亜熱帯の大地に根を張るこの種は、北米の砂漠地帯に暮らす先住民達にとって数少ない夏の野菜の一つでした。

ナバホ、ユマ、ピマ、モハベといった北米にルーツを持つ諸族は、葉を焼いて食べ、種子を粉に挽き、乾燥させて冬の蓄えとしました。

この地において、夏の日差しのもとではレタスやキャベツの成長は困難とされています。

過酷な環境において、Amaranthusのこの種は乾いた荒野に分け入り旺盛に育つ生命力を持っていました。

それゆえに、彼等はトウモロコシや豆の収穫を待つ間の貴重な糧として、この種を巧妙に活用してきました。

穀物として利用される種―Amaranthus hybridus

Amaranthus hybridus(アマランサス・ヒブリドゥス)

短い主根から成長し、高さは最大2.5mに達する熱帯アメリカ原産の一年生草本です。

原産地は南オンタリオ州から南アメリカ西部にかけての乾燥熱帯バイオームで、南カリフォルニアからテキサス州・メキシコの亜熱帯バイオームにも広く分布しています。

晩夏から秋にかけて開花し、花穂は横に広がらず密集しています。

1個体あたり数千から数万もの種子を生産するその繁殖力は、新しい環境への適応力の高さを物語るかのようです。

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