24. Forsythia/レンギョウの話

Forsythia

属名Forsythiaの由来

Forsythia(フォーサイシア)という属名は、18世紀に生きたイギリスの園芸家ウィリアム・フォーサイス(William Forsyth)の名に由来します。

スコットランド北東部に生まれた彼は、後にロンドンにあるサイオン・ハウスと呼ばれる王家に縁のある地の庭師となります。

その後ロンドンにある、18世紀当時世界で最も豊富な種を集めた植物園と言われる、チェルシー薬草園の主任庭師に就任した彼は、国王ジョージ3世に仕えてケンジントン宮殿とセント・ジェームズ宮殿の王室庭園を管理する任を命じられました。

フォーサイスが世を去った1804年、彼の名はノルウェー出身の植物学者マルティン・ファール(Martin Vahl)によって永遠にこの花に刻み込まれました。

それゆえに、フォーサイスは自分の名を冠した植物の黄金色に輝く姿を目にすることはありませんでした。

和名レンギョウ(連翹)の由来

Forsythiaの和名「レンギョウ(連翹)」はもとより、この植物自体に付けられた名ではありませんでした。

中国ではその名は本来、トモエソウやオトギリソウという別の種を指す言葉でしたが、宋の時代から大量に産出されるようになった現在のレンギョウ、
——すなわちForsythia——の果実が、形と用途においてオトギリソウと類似していたため、「連翹」として売られるようになりました。

やがてこの植物自体が「連翹」として認識されるようになり、明代に記された薬物学書『本草綱目』に描かれたレンギョウの果実の挿絵は、すでに現在のForsythiaの実とほぼ同じ形をしていました。

その名とともに、この植物は日本へと渡来しました。

今日の中国でも「連翹」と書けばForsythiaを指すのが一般的ですが、台湾などの一部の地域では、名前をめぐる長い旅の痕跡が土地の記憶にひっそりと刻まれるように、今もなおトモエソウのことを連翹と呼ぶ習慣が残っています。

英名ゴールデン・ベル(Golden Bells)の由来

英名「ゴールデン・ベル(Golden Bells)」は、枝を彩る鈴形の黄色い花の姿そのものを描いています。

花言葉には「希望」「再生」、そして特にヴィクトリア朝時代に重んじられた「期待」があります。

葉がいまだ芽吹かない冷たい枝に、黄金色の花だけが一斉に咲く様子は、長い冬の終わりを告げる最初の一声のようでもあります。

「レンギョウが咲くと三度雪が降る」という言い伝えがヨーロッパから北米、そしてアジアにまで残るほど、まだ春と呼ぶには早すぎる時期に開花するこの植物の、待ち望まれた存在感がその言葉には現れています。

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