Astrantia minorについて
ババリカ種と同じようにアルプス山脈を原産地としながら、咲き始めるのが7月になってからという、ババリカ種から数ヶ月遅れて開花する花があります。
名をAstrantia minor(アストランティア・マイナー)と呼び、葉は他の種と比べても小さく、背も短いという特徴があります。
しかし他の種が最大20個程度の蕾をつけるのに対し、このminorという種は30から40もの花を咲かせます。
Astrantia minorの生息地
花は「憂鬱な紳士」というAstrantiaの異名に相応しく、淡いクリーム色をしていて、スペイン北東部からイタリア北部にかけての山脈地帯に分布しています。
具体的には、年間を通して降水量が多い西岸海洋性気候が覆うピレネー山脈の裾に広がる石灰質の層から、アルプス山脈を超えた先に連なるイタリアの背骨である、石灰岩からなる山脈のカルスト地帯まで、その分布は広がります。
ちなみに分布地域のうちの一つであるフランスとスペインの間にあるピレネー山脈は、同名の山脈が月にも存在していて、山脈に咲く星と異星に生まれた山脈という対比を感じさせます。
そこからは、地球に一番近い星に手を伸ばし続けて辿り着いた人々が花に願いを預けた様に、今度はその星の大地に故郷への思いを込めたのかもしれないという、そんな想像が膨らんでしまいます。


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